メッセージ
輸入車のメカニックとしての道を歩んですでに30年以上経ちました―――
私がこの世界に入った経緯はまたの機会にお話しするとして、あの頃はエンジンに関してはボッシュのK(E)ジェトロの時代で、その構造やトラブルシューティングを必死でやったのはいい思い出です。なにしろハンドツールやSST買うより、燃圧計!やオシロが欲しかったりした時代でした。気が付くといわゆるモトロニック、電子制御化され、エンジン以外にもESPやエアバッグを含む電装関連もコンピューター化され、それらがCANをはじめとするネットワーク化の進歩をとげ、どんどん複雑化しています。
30年経っても、ただひたすら学ばなくてはいけないという、修行僧のような茨の道となっています。
しかし違う側面から見れば、こういう世界って実はそんなに多くなく、学者さんも研究者さんでもないのに、あるいは芸術家でもないのに一生かけても極められない世界って、やっぱりやりがいしかない気がしています。
しかも「クルマ」というなんとも多様で、機械的美や感覚、時に擬人化すらされる興味深い存在と一生歩むという素敵な世界だと思っております。
我々のような会社は絶対に無くなってはならないと、常々思っております。